令和6年能登半島地震 NHK 福祉避難所記事 「輪島市 高齢者など「要配慮者」受け入れの福祉避難所 不足続く(2024年1月8日 21時19分)」

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石川県輪島市は、高齢者や障害者など、避難所で特別な配慮を必要とする「要配慮者」を、必要に応じて福祉避難所を案内していますが、受け入れ先が足りない状況が続いています。

輪島市は、特別養護老人ホームや障害者支援施設など25施設と、通常の避難所では健康管理が難しいいわゆる災害弱者を受け入れる福祉避難所を開設する協定を結んでいました。

しかし、施設の建物が壊れたり断水や停電が続いたりしているうえ、職員も被災して人手が足りないことなどから、実際に開設できた福祉避難所は3か所にとどまっています。このため、一般の避難所で「トイレの介助が必要な人がいる」とか「認知症のため配慮が必要な人に別の避難所を案内してほしい」という声が上がっても福祉避難所に移ってもらうのが難しい状況が続いていて、およそ60キロ離れた金沢市のスポーツセンターに新たに開設され要配慮者を優先的に受け入れている避難所などに移れるよう調整を進めているということです。

認知症の高齢者 避難所出るよう求められるケースも地震の被害が大きかった石川県内では、訪問介護サービスを利用しながら自宅で暮らしていた認知症の高齢者が、避難所に身を寄せたものの、ほかの避難者と生活するのが難しく、避難所を出て介護施設に移るよう求められるケースが相次いでいます。

しかし、人員不足などのため受け入れを断られることが多く、十分なケアを受けられないまま避難所にとどまらざるをえない状況が続いています。

石川県輪島市の特別養護老人ホーム「あかかみ」では、訪問介護サービスの利用者が自宅が被害を受けて避難所に身を寄せている場合は、ヘルパーが避難所に出向いて排せつなどのケアにあたっていますが、認知症によるはいかいなどの症状がある人はほかの人と一緒に生活するのが難しく、避難所を出て介護施設に移るよう求められるケースが相次いでいるということです。この施設では、100人余りいる入所者への対応に追われながらこうした高齢者を受け入れてきましたが、ベッドが足りないうえ職員の被災による人員不足などもあって、これ以上の受け入れは難しい状況です。

施設長の森下進さんは、「訪問介護サービスの利用者の中には、自宅が全壊し、避難所にもいられない人がいるので、対応を急いでほしい。施設内では飲料水が足りないうえ、パイプにお湯を流すタイプの暖房施設なので、室内を十分暖められず多くの入所者が寒さをしのぐのが難しい状況だ。断水の解消と物資の供給をお願いしたい」と話していました。


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